学びの真似び(まねび) 学び続ける人に

学習の仕方に困ったことはありませんか?ここでは、「真似び=学び」という形で、さまざまな学習方法へのアドバイスをしていきます。学習の仕方に悩んだら、受験勉強で行き詰まったら、ぜひ訪れてみてください。効果的な学習方法を知って、学び続ける人を目指しましょう!

記憶の定着には最低5回の繰り返し!学習計画をどう作る?

少しずつ、根本的な話ができるようになってきました。記憶の仕組みについては、ある程度、説明ができてきましたので、具体的な学習方法に入っていくことができます。

というわけで、今日は具体的にどのような学習計画を作るか、という話になります。

 長期記憶には5回の反復が必要

このブログをしっかり読んでいただいている方には、もう何度も何度も出てきたフレーズですね。復習をどのようにやるか、というような話になています。

一応、その話です。

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この復習の数の数え方は非常に難しく、要は「意識」の問題もありまして、どう少なく見積もっても2回、普通に考えれば5回ぐらい、できれば7回ぐらいの反復が必要になります。

したがって、この段階で単純に言えることは、1年間しか受験勉強の期間がないと考えたときに、

1年間で全範囲を終わるように計画を立てる

では、だめだということですね。

そうではなくて、

1年間で全範囲を7周終わらせる計画を立てる

ということになるわけです。

こう考えると、

「そりゃ、それだけ終わらせれば受かるよね。でもさ、時間もないし、1から始めなくちゃくいけないし、1周終わるだけだってあやしいんだよ。結局、中学入試も大学区入試も早くから始めなさい、っていうこと?」

なんて声が聞こえてきそうですよね。

私が書くのは、同じ1年であっても、ということで、早くからはじめろ、ということではありません。

(まあ、確かに早くから始めた方が得ですが、私の説はそれを学校の授業でやるんだよね、ということなので、それはこちら

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この話、最初の方に書いたんですが、しっかり読んでくださいね。)

たとえて、言うなら、好きな映画とか漫画とかのカルトクイズ的なものに挑む人を想像してほしいんです。このカルトクイズに答えられる人って、本当に受験勉強的に勉強したんでしょうか?

1年間で全範囲が終わるように計画する=一度も最後まで読むことなく、読んだ最初のページから何度も何度も繰り返して、覚えたと思ったら、次のページに進み、1年経ってようやく最後のページにたどりつく

1年間で7周できるように計画する=とりあえず一度見てみたらおもしろかった。だから2回目、3回目と繰り返し見た。そしたら、なんとなく話の展開を覚えてしまった。5回、7回とみて、細かいことまで頭に入った

と考えてほしいんです。

こう考えてみると、いかに1年で1周という計画が無謀かがわかりますよね。

何も7周といっても細かいところまで覚えることを7周するわけではなく、最初のうちはあらすじ、あるいはもっといい加減でもいいわけですよね。

これを今日は説明します。

「7回読み」の紹介

7回といえば、まずはこの本の紹介です。これもかなり売れているはずですが、一応紹介しておきます。 

東大首席が教える超速「7回読み」勉強法 (PHP文庫)

東大首席が教える超速「7回読み」勉強法 (PHP文庫)

 
東大首席弁護士が教える超速「7回読み」勉強法

東大首席弁護士が教える超速「7回読み」勉強法

 

 この本の書いていることは直観的、あるいは経験的なことからだとは思いますが、理論的に考えてもものすごく正しいことです。

この人が書いているので印象深いのは

「5回も読めばだいたい覚える」

というセリフから、この本の中身にたどりつくようなのですが、これはまさに、

長期記憶にするには5回の反復が必要

ということそのもの。それを、トップを狙うところまでやるなら、7回になる、ということなのでしょうか。 

いずれにせよ、このやり方は、暗記物から、長文読解から、数学まで使える計画の立て方になりますので、ぜひ一読ください。

さて、これは入試に向かうまでの学習の達成率から考えてもリスク管理になります。

もし、細かく少しずつ進んで、最後の範囲まで終わらなかったら、70%しか終わらなかったら‥

100点満点の70点ならいいのですが、そのための条件は、やったことは100%であることです。もしやったことの70%だった場合、

70%×70%=49%

の定着です。

でも、もし、7周するはずが、70%分しか繰り返せず、細部30%がつめきれなかった場合は、

100%の範囲×70%=70%

の定着なんです。

大学入試では、偏差値が低い大学でも、合格最低は70%あることが多いです。つまり、簡単なところだけでも全範囲終わることが条件。

中学入試でもそうですよね?簡単なところをまず落とさないこと。

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70%の70%は、半分以下‥

なんとなく、理解してもらえますか?
そもそも、一度も見たことのない映画、全体像をつかんでいない映画を細部をつめながら見ていく、って不可能ですよね?

できる人とできない人の違いとも言えます。できる人は、細部に行く前に全体像をなんとなくつかんだ上で、細部をつめているんですが、できない人は、とにかく覚える!という感じになっていくんですね。 

歴史や地理の学習を考える

 というわけで、歴史の場合、まずは教科書を物語のように読む、というのが1周目。映画と同じように、ただ楽しく、筋だけわかればいい、覚えるという感覚は捨てるぐらいでいいですね。

世界史と日本史では日本史の方がやりやすい、と言われるのは、日本史だとあらかじめあらすじが入っていて、しかも映像化ができているからです。

だから、世界史の場合はすごくざっとでいいから、どう展開するかをイメージする必要があります。

中学受験のレベルだと、1周目は漫画やアニメでいいわけです。

大学受験で、教科書を読んでもおもしろくない場合は、最近は大人向けの、ちょっとおもしろく書いた世界史の本、たとえば、 

新 もういちど読む 山川世界史

新 もういちど読む 山川世界史

 
読むだけですっきりわかる世界史 完全版 (宝島SUGOI文庫)

読むだけですっきりわかる世界史 完全版 (宝島SUGOI文庫)

 

とかいろいろありますので、こういうのを最初に使うのは手です。 このぐらいなら、時間は1冊の本を読むのとかわりませんから、下手すれば1日、長めにみても1週間ですね。

2周~4周ぐらまでは、最低限、目次=単元名と大見出しぐらいは言える感じにしたいですね。見出しが言えるようになってしまえば、あとは細かいことだけが残っているだけで、展開=あらすじは当然全部いえる感じになります。ここまでせいぜい1か月。

5周目以降は細部をつめに入ります。太字から入って、太字でないところまで。

この段階に入ると記憶術などの応用が必要になってきますし、マインドマップの作製も必要になると思いますから、そう簡単に何周もできないかもしれませんが、1年のうち1か月を使って4周ぐらいして、あらすじ=見出しがつかめているなら、残り11か月で細かく3周するにしても、1周3~4か月使える計算になります。

現代文や英語、長文の定着

いわゆる文章の理解も5回読むぐらいが流れとしてはいいと思います。このあたりは、とにかく1日1題読む、ということをすすめています。

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理想的にいえば、ひとつの短い文章を5回ぐらい音読すると、なんとなくわかる状態に近づく可能性が高い、という風に言い換えられます。

古文とか英語の長文の場合、何も内容がわからないのに、音読で大丈夫か、という問題がちょっとだけ残ります。

目の前に、モノがある中ではじめての言語を聞く場合は、確かに5回ぐらいきけば、「ああ、これを〇〇とよぶんだな」とわかりますが、長文の場合は、概念だったりするわけですから、目の前に何もないのに5回読んでも仕方ありません。

というわけで、この音読前のテクニックは、

先に訳をカンニング=日本語で内容を把握

後で5回音読

ですね。この程度のことを毎日続けるだけで、だいぶ得意になりますよ。90日ぐらいでだいぶ成果を感じとれるはずです。逆にいうと夏休み明けぐらいがタイムリミットということもできます。

算数や数学の問題演習

 実はこれらの科目も反復が必要です。あくまでも全範囲が終わって復習しているという前提で書きます。仮に、高3の範囲が終わっていなかったとしても、高1から高2の範囲は終わっているわけですから、高3の全範囲が終わるまで復習しない、なんて必要はないし、数学は、ある分野の理解の上に積み重なりますから、早く穴をふさがないと高3にも影響がでます。

これらの科目は、

1周目=例題だけ ただし、必ず自力で問題を解く

2周目・3周目=基礎問題だけ

4周目・5周目=標準問題だけ

6周目以降=応用問題

というようなイメージでとりかかるととにかく全体像がわかりますし、復習にもなります。

こういう学習をするときには、

目次を書き出して、表を作ることをすすめます。

自分なりに理解度を×、△、〇、◎というような感じで評価して、次の周回では、×ならもう一回同じレベルを◎なら先に進む、というような表を作っておくといいと思います。

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全体を5回反復するイメージ

モチベーション=ゴールを多く作る

これはすでに書きましたが、ゴールを多く作ることにもつながります。 

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ゴールをする経験は自信につながります。スモールステップを作る、ということですね。

でも、数学のような問題を

単元ごとに、例題→基礎→標準→応用、なんてやっていたら、苦手な子はなかなかゴールできません。だからこそ、例題だけでゴールを作る、ということがこうした観点からも理にかなっているのです。

 

というわけで、夏休みから受験期の学習計画を立てる際に、参考にしてもらえるとうれしいです。

どんな生活をすると成績があがるの? 成績と生活習慣の関係

学び方についてのこのページもだんだんと書き進めることができるようになりました。マインドマップと5回から7回の繰り返しの話ができれば、ある程度学習方法の根本的な部分は説明できます。

ということで、今日は少し、コラムのような形で書きすすめたいと思います。

生活習慣と成績の関係ですね。これは、うちの学校のデータをもとにお話をしていきますので、もしかしたら、全体的なことからは少しずれていく可能性がありますが、ある程度の進学を意識している生徒の中での比較、ととらえていただければ、あながち、無意味なことでもないと思います。

では、はじめましょう!

 はじめに:相関関係と因果関係

まず、この話をしていくときに、この話は、あくまでも、関係があったとしても、相関関係であって、因果関係であるかどうかはわからない、ということですね。

データとしてみた場合には、

  • 偶然であって、実際には関係がない。
  • 相関関係ではあるが、どちらが原因かはわからない。
  • 因果関係である=〇〇すると〇〇になる

というあたりをしっかりおさえなければいけません。

たとえば、

暴力的な映像を幼少期にたくさん見た子供は、大人になってから暴力的な言動が多くなる

というようなデータを見たからといって、「暴力的な映像」が「暴力的な言動」を導き出すとはかぎりません。実験として正しいためには、それ以外の要素がすべて同じなら、因果関係を認められますが、それ以外の要素を無視していれば、ほかの要素の可能性もあります。

たとえば、暴力的な映像を幼少期に自由に見せる家庭を考えてみれば、「親が子供の教育に熱心でない」かもしれませんし、「経済的な理由」で親が働き子供の面倒を見ていなかったのかもしれません。データ上の相関はあっても原因かどうかははっきりと言えない、ということですね。

このあたりは、ベストセラーではありますが、「学力の経済学」を読んでいただければと思います。最近でいうと、慶應の小論文で、相関関係と因果関係を問うた問題が2年連続で出ましたよね。 

「学力」の経済学

「学力」の経済学

 
「原因と結果」の経済学―――データから真実を見抜く思考法

「原因と結果」の経済学―――データから真実を見抜く思考法

 

というわけで、私は実証的に何かを調査をしたわけではないので、これから書くことが、相関関係であるとは思っていますが、因果関係であるかどうかはわかりません。

ただ、この話を因果関係であるかどうかというところまで、踏み込んでしまうと書くのも大変になってしまうので、根拠はありませんが、「因果関係」であるという書き方にしてしまいます。

参考にしていただければと思います。

成績との関係1:朝ごはんと起床時間

まず、成績と密接な関係があると思われるのは、朝ごはんを食べているかどうか。

このこと自体が成績につながるとすれば、脳の栄養源であるブドウ糖が、朝ごはんを食べていたとしても、午前中で切れるわけですから、食べていないとすれば、当然、途中でエネルギー切れになるということでしょう。もちろん、ご家庭の意識が現れる、とみることもできますが、やはり朝ごはんは必須のようですね。

もうひとつ興味深いのは、起床時間が成績との相関があるということです。ちなみに学校が家から遠い人も、近い人もいますから、出発時間は成績との相関はありませんが、不思議と、起床時間は相関が生まれています。

中高生ですから、時間がなくなれば、朝ごはんを食べなくなるという可能性もありますが、それ以外で考えると、

  • 起床時間が遅い、ということは夜更かしと関係がある可能性がある
  • 起きてから学校に行くまでの時間が長い方が、準備がしっかりできたり、今日やることを無意識に確認できたりする可能性が出る。
  • 学校に余裕をもって行く方が、授業の準備がしっかりできて、授業にしっかり取り組める

というようなことでしょうか。

成績との関係2:読書と新聞

読書と新聞は、両方ともよく読むにこしたことはない、というのはわかると思います。難関大合格者にしぼっていくと、やはり両方ともよく読む可能性が高くなっています。

それで、新聞と読書をわけてみたときには、本校(私立中高一貫)の場合ですが、実は差が出ています。

より成績の差異として現れるのは、新聞であるということです。

本校にかぎっていえば、読書量は極端なことを言うと、成績相関がほとんどない、といえるレベルなのです。

おそらく、ですが、小学生やある程度までの学力層であれば、読書という行為、たとえば、活字を読む、文章を読む、ということが成績を向上させるのではないかと思われます。それこそ、まんがでさえ、活字のひとつといえますから、まったく何も読まない子供と漫画を読むこども、あるいは本を読む子供、と、だんだん成績があがりそうな気がします。

しかし、一定の学力をつけた中高生の中での差異となってくると、「読む本の質」が問題になってくるのではないかと推測しています。

つまり、ファンタジー小説(決して悪くいうつもりはないですよ)のようなものをいくら読んでいたとしても、難関大学合格にはあまり関係がない、ということではないでしょうか。自分とは違う他者、あるいは知識につながるような情報。自分の知っているせまい世界の本では成績があがらない、ということではないかと思います。

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それに比して、新聞による情報は非常に成績相関があるようです。

最近では新聞をとらない=ネットですませるご家庭も多いようですが、それは次以降の話から考えると、しっかり新聞を「とる」「読む」ことは大事だと思います。

成績との関係3:ゲーム、パソコン、スマホ

これは、負の相関であることは簡単に想像がつきますね。

ゲーム、パソコン、スマホはすべて、やればやるほど、成績は悪くなっていくようです。(繰り返しになりますが、相関があるということで、因果関係かどうかはわかりません。)

残念ながら、成績の上位層でも時間は増える傾向にありますが、それでもなお、成績相関は高く、確実にやっている時間が長いほど、成績層は悪くなります。

睡眠時間なのか、行為そのものなのか‥

ということを考えるために先に進みます。

成績との関係4:テレビ

これはどう思いますか?

実は親の世代から想像もつかないと思うのですが、テレビは見ている層ほど、成績がよい、という結果になっています。

驚きですね。

この項目は、家でどのように過ごすか、という質問と成績相関を見ているのですが、一番成績がよい層は「何もしないでのんびり」とか「家族と過ごす」などの答えが多い

という前提で、次に多いのが「テレビ」なのです。

成績が悪い層になると、これが「ゲーム」「スマホ」「PC」になり、「テレビ」がぐっと減っていきます。

あくまでも、本校のデータではありますが、推測するに、

彼ら=中高生(小学生の保護者の場合はおそらく現在はコントロールしているか、そもそも与えていないわけですから、このあたりの状況は大きく変わりますが、中学校に入学したら、とお考えください)にとって、スマホで何をやっているかというと、

SNS・ゲーム・短い動画

だけ、といっても過言ではない、ということです。

大人のように、ネットでニュースを見たり、SNSといっても、学びにつながる情報をシェアしたり‥というようなことは中高生にはほぼ期待ができない。

近い友達と雑談に近いことを繰り返したり、ちょっとしたおもしろい画像や動画を共有したり、ゲームをしたり、一番社会的なものであったとして、趣味(たとえばアニメや漫画やアーティスト、スポーツ)などの情報交換であるということですね。

これが、電車の中や部屋の中でも続いているとすれば、自分の趣味の領域を越える社会の情報がほとんど入ってこないような状況になっているともいえます。

小学生の保護者からすれば、「テレビなんか見ないで勉強して!」となるわけですが、

中高生になると「スマホやってるよりテレビを見せた方がまし」ということになりそうです。

そういえば、最近のテレビには、

  • 映画の名作が消えた
  • 時代劇などのドラマが消えた
  • ネットのおもしろ動画をつなぐような番組が増えた

などの特徴があると私は思っているのですが、若いこどもたちからすれば、長い時間拘束されて、ストーリーのあるものを追うなんていうことは、彼らの慣れ親しんだメディアからは一番遠いものなのかもしれません。

成績との関係5:手帳の利用・目標設定とルーブリックによる自己評価

もうひとつ、本校のデータでおもしろいのは、手帳や目標設定などの自己管理、学習方法などの評価、他者との協働についての評価、についてルーブリックを作り、自己評価をさせていることです。

レベルでみると、「言われたこともできない」「言われたことをとりあえずやる」「言われたことだけはしっかりやる」「自分で考えてやるが、改善修正ができない」「自分で考え修正して成果をおさめる」というような感じで評価をさせています。

これを成績相関でみていくと、実はだんだん成績があがっていく、つまり成績相関がある状態になっていきます。

ただし、一番成績がよいのは6学年とも「自分で考えてやるが、改善修正ができない」と評価しているグループで、その上の「修正できて成果が出ている」と答えるグループはガクンと成績が落ち込みます。

中学生、高校生としては、「言われたことをきちんとやる」そして「自分なりにがんばろうとする」ぐらいが、一番いい状態。考えてみれば、PDCAなんて、こどもたちにとってはうまくいくはずもなく、歯ぎしりしながら、悩みながら、工夫していく、というのがこどものベストということです。

逆に、そんなハイレベルのことを「できてる」と思っている子供はあぶない、ということかもしれないですね。できてると思ったら、それこそ改善はされないですものね。

ということで、今回は、生活習慣と成績の相関の話でした。

タイムプレッシャー2 3分間作文で簡単に復習する癖をつけよう!

ここのところ、タスク管理の話ばかりで、ちょっと理論的に過ぎるかな、なんて思っております。

というわけで少し、具体的な学習方法に入っていきたいと思います。

今日の学習方法は、どちらかというと、文系科目向きですが、根本的には「タイムプレッシャー」の話と「思い出す」話です。

 記憶を定着させるためには「思い出す」。白紙に再現しよう。

 というわけで、記憶の仕組みについてはこちら。manebi.hatenadiary.jpmanebi.hatenadiary.jp

簡単に復習すると、長期記憶として定着させるためには、最低でみて2回(理論上5回と言われています)の反復が必要になるわけです。

これから、漢字の学習のところで、実際の実践をしていくつもりですが、ある意味において、「何度も書く」ということは意味がないんですね。

それは瞬時記憶の繰り返しだからです。

ここでいう5回の反復は「思い出す」こと。何もない状態で、何度か思い出しているうちに、いつの間にか身につくわけです。

ここには、「意識」が存在してしまいます。

自分の好きなものについては、たとえば、好きなアーティストの新曲、振り付け、好きなスポーツ選手の記録やデータ、鉄道に関する情報、はたまた、ゲームに登場した新たなモンスターの情報などなど、一回しか見てない、聞いてないのに、覚えてしまうことってありますよね?これは、口に出すかどうかも含めて、無意識のうちに「思い出す」ことを反復しているわけですね。

何度も、無意識に確認をして思い出しているから、覚えてしまう。それが「1回だけなのに…」の正体ですね。

一方、漢字や英単語を何度も何度も繰り返し書くという作業の場合、「意識」してやらないと、前に書いたのを写す作業になります。「写す」というのは瞬時記憶の繰り返しですから、次のものをやっている間に、上書きされて消えてしまうわけですね。

逆に「書いて覚える」ことができる人は、その作業の中に、「思い出す」意識が働いているはずで、自分で「見ないように」「思い出すように」書いているはずなんです。

というわけで、「復習」の一番のポイントは

思い出す

つまり、

白紙に再現する

という作業になるはずです。これを3分間作文でやりたいわけです。

 タイムプレッシャーで集中力を高める。 

 

で、タイムプレッシャーについてはこちらです。

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タイムプレッシャーというのは、

一定時間の中で、量を競う

定量を、時間で競う

という類のことです。単純なゲームにはまってしまうのは、このタイムプレッシャーの効果ですよね。もちろんゲームの中には「コンプリート」を目指してはまってしまうこともあるんですが、その話も前回の中でしましたよね?シールの話です。

というわけで、重要なのは、

  1. 時間を意識すること
  2. 時間を測ること
  3. 時間を記録すること
  4. 最高記録を意識すること

になってきます。

集中したいなら、まず用意するのは、「キッチンタイマー」「ストップウォッチ」の類です。100円ショップのもので十分ですから、問題を解くとき、作業をするとき、とにかく時間をはかる。

すごく、単純な利用法でいうなら、

「英語を1時間やる」と決める→1時間やって満足する

これを

タイマーで1時間セットする→1時間で何ページ進むか記録する→最高記録に挑む

というような感じです。

でも、ちょっと賢くなってくると、1時間て長くないですか?

たとえば、これを

10分×5セットにして、1セットでどこまで進むか勝負して、2セット目はそれを上回る…なんていう目標にしたら、集中すると思いませんか?

これがタイムプレッシャーを利用した学習方法です。

早く終わらせるか、

一定時間でたくさんやるか

どちらでもいいですが、さっそくキッチンタイマーやストップウォッチを必需品にしてもらえたら、うれしいです。

3分間作文の方法

3分間作文自体は、次の作業になります。

  1. 1分間、与えられたテーマに関して、頭の中で、何を書くか、書く順序はどうするかなどを整理する=鉛筆は持たない
  2. 3分間で、一文字でも多く書く。

というたったこれだけの作業です。

これは残念ながら私が考えたものではなく、おそらく原田隆史先生の考案ではないかと思います。ネットで見ると、100Mの多田選手がこの作業で毎日の振り返りをしていたなどというのもありますが、おそらく原田先生の手法が広まったものだと思いますし、私は原田先生の本は何冊も読みましたので、そこから使っています。 

カリスマ体育教師の常勝教育

カリスマ体育教師の常勝教育

 

確か、この本の中に登場していました。原田先生の場合は、講演の内容を踏まえて、自分の目標を整理するということが3分間作文の内容で、それを記録しながら、記録を越えることで、成功体験を積み重ね、自信につなげるという効果も狙っていると思います。

この本自体、「自立した学習者」「目標管理」「タスク管理」という面では、もっともすばらしいと思いますので、ぜひ読んでみてください。原田先生は何冊も書いていらっしゃるので、どれが一番いいかというのは難しいですが、適宜テーマに合わせて紹介していくつもりではいます。

さて、私たちは、これを学習に応用したいわけですね。

というわけで、これを1時間の授業の振り返り=復習に使いたいわけです。つまり、

家に帰ってきたら、1科目=1分+3分×その日の科目数、で復習を行う

ということです。

6科目なら4分×6科目で30分程度、ということになります。

  1. 1分間の間、今日やったプリントや教科書、ノートを見ながら、書くことを頭の中で整理する。
  2. 3分間で、習ったことの要点を書きぬく。
  3. ルール1 3分間は、プリント・ノート・教科書は見ない=思い出す
  4. ルール2 必ず文章にする。単語の羅列は禁止。
  5. ルール3 不必要にひらがなで書かない。
  6. ルール4 段落替えや一字明けはしない。
  7. ルール5 全部書ききれなかった場合は、続きをもう1セット=授業内容の確認は全部行いたい。時間切れはなし。

これだけです。向いている科目は、圧倒的に社会と国語です。

歴史や地理はこれだけでも十分。国語=現代文の要約もだいたいいけますし、古文文法や句法についても、習ったことを書きぬく練習にはなります。

英語も長文読解=一定時間でさっと読んで内容を理解する=日本語の要約なら使えます。

こんな短い時間でも、おもしろいぐらい集中して書けます。たぶん最初は200字弱だと思いますが、200字はあっという間に越えます。内容が複雑でなければ400字近くまで行くんじゃないかと思います。

たとえば、この作戦を使うと、読書感想文もあっという間。

  1. 読もうと思ったきっかけ 3分200字
  2. あらすじ 3分200字
  3. 感動したところ 3分200字
  4. 感動した理由・自分との比較 3分200字
  5. これからの自分・本から学んだこと 3分200字

のようにすると、3分×5セット(実際は4分×5セット)で1000字書き終わることになるんですね。

タイムプレッシャー 3分間作文の応用

 では、国語や社会でない科目はどうやって復習していけばいいでしょう?

理科は「現象の説明」などであれば、3分間作文が利用できますが、算数・数学や理科の計算問題になってしまうと、なかなか難しいですね。英語なんかも、文法とかだと難しいと思います。

大事なことは

  1. 短い時間で集中すること。
  2. 記録をつけて、最高記録を考えさせること。

ですね。それでは考えてみましょう。

英語の文法だったら…

3分間で習った例文を違う単語に変えて、一つでも多く書く練習が適しています。出てきた構文を最初に書き出して、構文の分だけ、3分のセットに挑むといいでしょう。

漢字や英単語だったら…

たとえば10個の覚えなければいけない漢字があるとするなら、できるだけ短い時間で10個を全部覚えるチャレンジがいいでしょう。スタートしてから、覚えたと思ったら、ストップ。書き出すチャレンジをして、全部かけたら、記録認定。

あるいは、このあと漢字で説明するIMRシートを最短で終わらせる競争はどうでしょうか。

たくさんやらせたいなら、3分間で何個覚えられるか測って、3分経ったら、できるだけ多く書かせる、なんていうのも悪くありません。

数学だったら…

 単純な計算問題であるなら、やはり3分程度で、どこまで解けるか競っていいのではないでしょうか。もちろん、ケアレスミスでも間違ったらアウト、もしくはカウントしない、もしくはぺナルティでマイナス2とか。

やや難しい問題なら、〇問解く最短時間を記録するとか。

すごく難しい問題なら、一定時間を決めて制限時間内に解かなければいけないようにするだけでも、集中力は高まります。

というわけで、今日はタイムプレッシャーの話と3分間作文の紹介でした。3分間作文はとても効果が高く、たとえば、講演会のあとに、「感想を書きましょう」的な課題があったりするのですが、ほっとくと、何分あげても一言、みたいな生徒が出るのですが、これを3分間作文に変えるだけで、4分で全員1000字以上かけてしまうんですね。生徒がいっせいに集中して、鉛筆の音を響かせる光景はいがいと素敵ですよ。

ぜひ試してみてください。

「宿題」をやらされたら時間の無駄。自分で「課題」をつくりません?「緊急でない」でないけど「重要」な課題が大事です。

書かなければいけないことがたくさんあるなあ、と呟きつつ、ここのところタスク管理の話に偏ってしまっている気がします。

手帳の話、目標設定の話、科目別の学習方法、苦手の克服、推薦入試向けの小論文や面接、あるいは志望理由書の書き方などなど、やることはたくさんあるはずなのですが、やっぱり理論的なところから書きたくなってしまう癖で、タスク管理の話を抜け出すことができません。

というわけで、今日もタスク管理の話です。

 タスクを具現化する。

タスクが期日目標とルーティン目標にきりわける話はすでに書きましたね。

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このタスク管理を具体的にするために、手帳にやったことを書き出していく、というのが次の話でした。

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というわけで、タスクをどう形にしていくか、という話をもう少し詳しく書きたいと思います。

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タスクを具体的にしていこう

要は、「英語の予習」とか、「英語の復習」という言葉では、実際に何をするかがはっきりしないわけですね。

だから、「2回音読する」とか「意味がわからないところに線を引く」とか、そういう言葉に変えていくわけですね。

復習の場合なら、もう少し、楽勝。

「暗唱する」とか、「覚えたことを白紙に書く」とか、「習った文法を使って例文を5つ作る」とか、習っているわけですから、真似はできます。

学び=真似び

というタイトルの通りですね。

でも、予習って、本当はとても大事なこと。

実際に「学び方」を学んだなら、次は一人でやってみなければいけません。それが予習。でも、予習はまだ「習っていないこと」。

だから、さぼろうと思えば、いくらでもさぼれてしまいます。

「わからない」と言ってしまえば、それで済んでしまうわけですね。

やるべきことは「できないこと」。

まずは、ちょっと、まじめに書いてみましょう。

どうして、学ぶのか、という話も最初に書きました。

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ここで、もう一度まとめてみましょう。

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未来のあなたは「できないこと」が「できる」ようになっています。

未来のあなたは、できないことができるようになっているわけですよね。できないことはどうして、できるようになるのでしょう。

それは、できないことを何度も何度もやるからですよね?

泳げない人が泳げるようになるためには、どうすればいいと思いますか?

それは泳ぐしかありませんよね。

「泳げるようになってからプールに入る」

なんていうことはできません。

あなたが保護者であるなら、「泳げないからプールに入れられない。泳げるように死してからプールに入れたい」と考えるのは、厳しいですよね。

もちろん、段階というものはありますから、いきなり、泳げない子を海の真ん中に放り投げてはいけませんが、足のつくプールに、コーチがそばにつきながら、泳ぐ練習をするぐらい、がまんしなければ泳げるようにはなりません。

泳げない子が泳ぐ練習をすれば、苦しい。つらい。

できないことをしようとしているからです。

このつらさ、苦しさは、裏を返せば、正しい成長の過程なのです。

1+1=2と1万回唱えても、中学受験の算数ができるようにはなりませんし、中学校の数学を死ぬほどやっても、大学受験の数学はできるようにはなりません。

できるものは楽。できないものはつらい。それでも、それができるようになった自分を夢見て、そこに向かう必要があるし、あなたが親であるなら、多少、苦しんでいるぐらい、どこかで耐えなければいけなくなります。(基本は中学校に入ってからでしょうかね。「自立」というキーワードが浮かんでくるはずですよ。)

「最低限の勉強」の恐怖。

さて、それでは、学校の予習で考えてみましょう。

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全部やれればいいですが、優先順位をつけるならどれ?

たとえば、語学系の教科のやるべき学習をざっと書き出すとこんな感じではないでしょうか?

これが全部できればいいわけですが、学校生活は忙しいですから、なかなか全部はできませんよね。

だから、いつの間にか「優先順位」をつけてしまうわけですね。これがいつの間にか「最低限」の学習になっていくわけです。

でも、冷静に考えてみると、この「最低限」は正しいのでしょうか?私の正解は「全部」ではないですよ。同じ「最低限」ならどれか、です。

ありがちな最低限は、

  1. 本文を写す。
  2. わからない語句の意味を辞書で引く
  3. 単語を覚えるために何度も書く

などではないでしょうか。

これらが最低限になってしまうのはなぜか?

実はこれが「宿題=やらないとバレる」ものだからですね。

先生の側からすれば、「証拠が残るもの」。だから「宿題」にしてチェックする。チェックされて、やっていないことがバレると怒られる。

だから、生徒の側からすれば、これが「最低限」になってしまうわけですね。

でも、冷静に考えてみれば、

  1. 本文を写してこなくても、コピーでもなんでもすれば、ノートの問題はない。もちろん、先生には怒られるかもしれないけど。
  2. わからないところは辞書で引かなかったとしても、先生が必ず説明してくれる。説明してくれなくても授業中か授業が終わった後に絶対に聞けばなんとかなる。もちろん、先生には怒られるかもしれないけど。
  3. 単語を覚えさえすれば、何度も書く必要はない。もちろん、覚えてなければやる必要はあるし、10回書けと言われているのに、書かなかったら怒られるに違いないけど。

ということことで、「怒られない」ことでなく、「できるようになる」ことが目標であるなら、意味がないことが多い。

これは先生の側にも反省が必要ですが、

「怒られないなら、バレないなら、さぼれるものはさぼりたい。怒られるものだけを最低限やりたい。」

と生徒が考えるから、先生は、

「生徒はさぼるに決まっているから、宿題は証拠が残らないとだめ」

と考えるわけです。

これは不幸ですね。

それに比べれば、

何も使わないで教科書を自力でがんばって読む

とか

宿題にはなっていないけど、授業でわからなかったところをさっと復習する

とかは大事なはずなんですが‥

やらなくても怒られないからやらないわけです。

「緊急度」と「重要度」で考えてみましょう。

これは緊急度と重要度のふたつで考えてみるとよくわかります。

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あなたの課題は「緊急」「重要」のどれ?

一番重要なのは、緊急で重要なものですよね。これが最優先なのは明らか。

受験勉強

定期試験の勉強

そして、できない課題が宿題で出てくれば、これは、緊急で重要。

ここが最優先ですね。

そして、一番意味がないのは、緊急ではなく、重要でもないこと。時間に制限がなく、やっても成果がないなら、極力やらない方がいいですよね。

問題は、残った二つ。

緊急で、重要ではない課題。

つまり、怒られるから、とりあえず写す、とかそういう課題ですね。

緊急ではないけど、重要な課題。

たとえば、模試のための勉強とか、苦手の克服とか。時間制限はあるにはあるけど、まだ先。やらなくても怒られないし、困らない。

だから、先延ばししてしまう。

これでは成績がのびませんよね?

というわけで、優先順位は緊急ではないけど、重要な課題。

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怒られるからやる、でいいのかな?

こうなってくると、自分が成長するために、どれだけ課題を作れるか、が成績が伸びるかどうかの差になってくるのがわかりますね。

こうした課題=タスクをどれだけ、作り出せるか?

そして、問題なのは、この自分の課題が、先延ばしにされてしまうのは、期限がないからですよね。

だからこそ、これを

  1. 書き出す。
  2. 期限を決める=期日目標にする。
  3. そのために、毎日どれだけやるか決める=ルーティン目標にする。
  4. それを手帳でタスク管理する。
  5. 何より目標をしっかり持つ。

ということが重要になっていくのです。

今年もさらに大変‥2020年入試、私立大学の定員厳格化‥

いろいろと書き進めないことがいけない中、今年の入試情報のようなものも触れておかなければいけません。

2020年の入試改革、そして新課程の導入と、状況が変化する以上、人それぞれ立場が変わってくるわけで、ここで何を書いたとしても、入試年度によって、そのことがもつ意味は変わってくるわけです。

私としては、とりあえず、現高3から始まって、それぞれの学年にメッセージを発信していくしかないかなあ、とそういう感じです。

 2020年の入試改革の各学年に与える影響

まず、2020年=現高1学年の入試で何が変わるか、ということを簡単に整理しておきましょう。

  1. センター試験が共通テストに。国語と数学①に記述が出題されていく。また、複数解選択など、今までとは異なる問題形式も出題される。
  2. 国立大学が一律、英語四技能外部検定を義務化。とはいえ、どのように入れていくかは不透明。ちなみに方式は、高3になってからのみ、2回チャンスがある。発表はされていないが、結果を使うのではなく、「受験として受ける」と宣言して検定を受検。だから、高2までの成績は使えない。
  3. 学力の3要素(知識技能・思考力判断力表現力・主体性をもって他者と協働する力)を、どの入試形態であっても問う
  4. それにともない、調査書の形式を変更。学年ごとに6項目にわたる記載。調査書の上限がなくなり、いくらでも書けるように。大学はアドミッションポリシーに応じた生徒であるかの記載を求めてよい。
  5. 多様化した推薦、AOなどをまとめていく。学校選抜と総合選抜の2本立て。ただし、内容の統一ではないので、名称を2本にして、中身は現行とそうは変わらない。
  6. ePOATFOLIOが本格化。ただし、この運用は今年から始まっており、また、2020年に義務化されるわけでもない。

こんな感じです。

確かにセンターと現在公表されている共通テスト試行調査の問題は、だいぶ異なっていますから、ある程度の準備は必要ですが、それ以外を考えてみれば、実はそんなに変更がないとも言えます。

英語の四技能は現段階でも、相当数の大学で導入されていますし、これが拡大するのは目に見えて明らか。

そんな中で意外と見落とされているのが、3番目の「学力の3要素をすべての入試形態で問う」ということです。

推薦で学力が問われる、という風に言われていますが、英語四技能も小論文も口頭試問も、学力を問うことになるようですから、そこそこのレベルの大学については、実は推薦入試自体の変更はないと思います。

厄介なのは、一般入試です。知識技能は今まで通り。思考力判断力表現力は、大学入試問題が変わっていく、という話。正しいかどうかは別として、センター試験がマークを維持したまま、「思考力重視」の新傾向問題を出してきていることを考えれば、やはり、これは入試問題の中で解決可能ですし、要は入試であるということです。

問題は3つめの「主体性」。こんなものを一般入試で問えるわけがない。推薦AOであれば、志望理由書や面接でこれを評価することになるでしょうが、一般入試でどうします?これ。

ひとつの可能性は「やらない」。でも、どうしても「やれ」といった場合は‥。

JAPAN e PORTFOLIO が義務化されれば、これは可能ですが、無理でしょう。そして、全大学が一気にすべてで活用なんて考えられない。

とすると、調査書しかないんですが、現段階でデジタル化があと2年で義務付けなんて、ポートフォリオ以上にありえない。(将来的にはこれは必ず進むはずです。それも思ったより早く)となると、紙ベースの調査書を大学が拾う‥

ほぼ無理です。今、やっている作業以外は。

今やっている作業というのは、出欠席や成績、単位、つまり評定平均の入力だと思われます。これが2020年から「学習成績の概況」と名前があらためられるのですが、使えるとしたら、これくらい。

私は、現高1から、「主体性」という名のもとに「評定平均=学習成績の概況」が入試に便宜上加算されるのではないかと思っています。

というわけで、学年別の入試改革の影響です。

今年 現高3

現段階で、新入試の影響は考えなくてよい。ただし、今日のもうひとつの話の「私立大学の定員厳格化」から始まる様々な影響は、本当に大変な状況になっていると思います。だから、しっかり準備をしましょう。

しいていうなら、共通テストの試行調査に見られる傾向の変化はすでに起こっています。昨年の試行調査で国語の評論で写真が出ていたら、やはり予想通り本番で出ましたよね?現高3は、今年の秋の試行調査も要チェックです。ただし、複数解選択や記述そのものは出ません。また難易度は50%を切るぐらいですから、センターはもっと簡単というイメージはもっておきましょう。

来年 現高2

問題の学年です。現役なら、現高3と同じ状況、浪人したら、新入試。

今回は、課程変更ではありませんから、経過措置、移行措置なんてものはあるはずもありません。浪人したら、センターに記述。

というわけで、「浪人できないプレッシャー」がかかってきます。こうなってくると、ただでさえ、私立大学の受験校を増やしているのに、これに安全志向が重なったら‥と考えるとおそろしくなります。

とはいえ、本当は安全志向になるということは、第一志望に関しては、「うかりやすい」という理屈になるはずなんですが、そう思えるか、そして、第一志望に届くための準備をきちんとできるかが問われる学年です。第一志望にかじりついてでも行きたい人にとっては、実はラッキーな学年になるはずです。安全志向になればなるほど、厳しくなる学年ともいえるでしょう。

再来年 現高1

有無を言わさず、とにかく新入試。てさぐりの学年ですし、現段階、共通テストの準備といっても、試行調査ぐらいしかない。高2の学年末ぐらいから、共通テストを意識した模試になっていくようですが、先輩たちのように「過去問20年分やる」なんてこともできません。市販のセンター型問題集も大半が、前年のマーク模試のまとめであることを考えると、そういう問題集そのものがどれほどできあがってくるのか‥

ただし、悲しいことばかりでもありません。ひとつ上の先輩たちは、「浪人したくない」学年ですから、1ランク2ランク下げても現役で進学してくれます。つまり、強い浪人生がいない学年になりますね。ラッキー。

2018年入試(直近)の様子

それでは、直近入試の結果を簡単にみていきましょう。

文高理そのまま

「文高理低」なんていうことが言われていますが、とにかく私大の定員厳格化が進み、合格者を減らされている以上、とにかく楽になるイメージはありません。

好況になると(就職状況が改善すると)文系人気が高まる傾向がありますが、まさに文系人気は復活傾向。

では、理系は下がるか、といえば、私大の合格が減っている以上、楽になる印象はありません。とはいえ、厳しくなっている数字でもない、というのは理系志望者にはうれしいかぎりでしょう。

系統的には、法経済商などの実学系の人気が復活。国際系は根強い人気。理系では、農学系統と理学系統が人気がなくなってきていて、工学系が人気。AIの関係か、情報系が人を集める傾向がありますね。

私大の定員厳格化=難化=国立は‥?

私大の定員厳格化は2019年度入試で定員100%を越えると補助金減額となるので、今年も「厳しいまま」もしくは「もう一段厳しくなる」という形です。

とりあえず、今春の結果の振り返り。

この状況が

早慶

志望者が増え、合格者を減らす。つまり、激戦に。早稲田あたりでも、追加合格の量はだいぶ増えたようですので、しぼっておいて、あとから調節、という受験生にとっては、困ったやり方になってしまっているようです。

GMARCH

志望者が増え、合格者を減らす。こちらも激戦に。つい数年前までは、明治と立教が頭ひとつ抜けたかな、という印象でしたが、今年の結果を見ると、中央や法政もぐんともどしていて、受かりやすいところを見つけることができません。

文系センター利用3科目だと、ついこの間まで「80%」が基準でしたが、いまや「85%」で一番楽なラインで、80%後半から90%以上が求められる状況になってしまいました。

成蹊・成城・国学院・武蔵・明治学院

このいわゆる「いい教育をしてくれる大学」群も、とにかく難しくなってしまいました。特にセンター利用で合格をどんとしぼってくる傾向が強くなっています。GMARCHが厳しくなった時に、私は強くおすすめしていた、これらの大学もひっぱられるように厳しくなってしまいました。成城がしぼり、明治学院はひきつづき厳しく、武蔵も厳しかったようです。成蹊のねらい目の入試形態も難化傾向だったようです。

特にセンター利用が厳しくなると、一般で受ける方向になっていくのですが、併願を考えるときでも苦労することになります。それでも、この大学群は、安全策で進学を考える併願を考えるなら、GMARCH一辺倒にせず、きちんと調べて受験すべき大学だと思います。

日東駒専

日大は、学部新設などもふまえて合格者を増やしましたが、それ以外は、志望者が増え、合格者を減らす。東洋大あたりが一番厳しい状況だったと思います。

昨年は、日東駒専は合格者を減らす、というところまではいっていなかったのでかなり厳しい状況にうつってきた、という印象ですね。

この系統でもセンター3科目は難化傾向で、80%下回ることはないと思った方がいいでしょう。

東洋大あたりだと、センター4科とか5科とかだとそこまで難化はしていません。

また理系に関しては難化しているような状況ではないようです。

私立と国立の難易度の関係

というわけで私大が定員厳格化でとにかく厳しい。

たとえば、

千葉大文系とGMARCHの関係を千葉大前期受験者でみていくと、合格をとれるのは20%程度のよう。すべりどめというより、千葉大の方が簡単ぐらいの数字です。

理系で見ると、

千葉大理科大では、理科大はまったくすべりどめにならず、芝浦工大がなんとか候補になる感じ。

ところが茨城大になってくると、芝浦工大もすべりどめにはならない。東京電機あたりがやっとでしょうか。これでも40%ぐらいです。

だから、まずは、「国立大を最後までしっかり狙う」ことの方が大事。

一番最悪なのは、高校2年、3年まで国立大学を狙っておきながら、ちょっと模試成績が伸び悩んだからといって、科目をしぼって私立にするパターン。

今も見たように、「国立が厳しい」だから「私立」という状況ではありません。国立が厳しければ、1ランク2ランク下の私立を覚悟しなければいけません。

もちろん、科目負担が問題なら、覚悟で地獄の「私立」に向かうしかないのですが、「甘くはない」ということです。

それよりも国立にしっかり向かうことはとても大事なことのように思います。

英語4技能入試の拡大

 こういう現状の中、数少ない一般入試の合格が、英語4技能にも回されてしまっている状況。一概には言えないけれど、英語型の方がやさしいような印象。

ただし、グローバル入試といってもいろいろあいます。

英語免除型=英語の一定資格があると、英語が免除される。上智のTEAP入試が典型だが、英語の成績がなくなってしまうので、残りの科目で合否が決まるから、必ずしも英語が得意な生徒が有利になるとは限らない。

加点型=東洋大東京理科大がこういう形をとるが、スコアや級に応じて、加点される内容が違ってくる。最たるものは「みなし満点」型。

資格型=受験資格となることで、競争が緩和されるが、入試自体はそのままというケース。

これらの入試が、一般入試と併願できたり(例:早稲田文)、できなかったり(例:東京理科大)、併願できて一般の英語と資格のいい方をとってくれたり(例:東洋大)、とにかく一言で言えないのがやっかいなところですね。

でも、言えることは、英検2級以上をとっておくにこしたことはないです。最近は、指定校の条件にも英検2級と入れてくる大学も増えてきつつあります(まだまだ少数ですが)。

とはいえ、英検2級だと、いわゆるいい大学の資格としては低い。かといって英検準1級はそう簡単にはとれない。となると、

  • スコア型
  • 準備がしやすい=単語の教科書でのカバー率
  • 受験料がほどほど
  • 入試で認めてくれる大学が多い

という条件が出てきて、現状、関東にあるうちの学校ではほとんどがTEAPに向かっています。

これが、2020年になると、おそらくGTECに向かうのではないかと思っていますが‥

定員厳格化がもたらす入試の変更

さて、現状で一番厳しいのは、私立や国立がこの状況の中、定員を守るように、定員確保に向かっていることです。

つまり、

指定校推薦

公募推薦

AO入試

に定員を回しているということ。

もちろん、この推薦は、受かる推薦ではなく、競争のある厳しい推薦であるということ。

学力・意欲・志望理由・実績‥

ありとあらゆることがチェックされます。

国立の推薦は、今や

  1. 出願条件が、評定や実績や英語4技能
  2. 小論文、面接、英語など、実際に厳しく入試
  3. 内定が出た後、センター試験で一定の得点をとって合格

という感じです。旧帝大だとセンター80%ぐらいでしょうか。旧帝大としては低いですが、誰でもとれるスコアではないですよね。

センター80%だけなら、いいのですが、結局、提出するレポートや実績や、小論文、面接の準備など、かなり専門的にしっかり勉強する必要が出ます。

いや、大変‥。

こんなことを国立がどんどん進めているところに、私立に定員厳格化の波がきたものだから、いくつかの大学は明らかにこの動きをしています。

となると、私立大・国立大に関わらず、第一志望にAO公募があるなら、やっぱりチャレンジしたい=余計なことをやっておきたい、ということになりますね。

2020年入試の前から、結構大変な受験状況がやってきていると私は思っています。

模試がかえってきたらすべきこと。模試の目標管理を明確に!

模試の結果が返ってきはじめ、次の模試に向けて、目標を新たにしたりする今日このごろ、ですよね。

今回は、模試が返ってきたらやることをまとめてみました。

どうしても、自分の仕事柄、大学受験ベースになりますが、中学受験や高校受験でも考え方はまったく同じですので、ぜひ参考にしてください。

まずは、同じ内容で、定期試験を受けたら、という話。

どちらかというと、試験が終わってから返ってくるまでの話。

m0anebi.hatenadiary.jp

今日は、試験が返ってきてから、どうするか、という話が中心になります。

 模試は受けるだけでも意味がある。

まず、そうは言いながら、模試そのものの話。

「模試は受けただけでは意味がない」

なんて言われますが、私は嘘だと思います。

やらないに比べたら、やった方がいいに決まってる。

まして、「時間を決めて」「その時間内は何も使わずに」「必死に考える」なんていうのは、なかなか自習では難しいことです。どんなに緊張感を持とうと思っても、家でやっている限り、そこまでの厳しさは求めにくい。

でも、すべての問題集は、

「自力で」「時間内で」「必死に考えて」解く

という前提で取り組むべきで、そこまでやってわからないからこそ、解説を読んだり、復習したりが始まるわけですよね?

ですから、模試を受ける=問題集を解く ぐらいの効果は最低限ありますよね。

それが終わったら、はじめて、解説を読んで復習するわけですから、「受けるだけでは意味がない」なんてことはないのです。

しかも、前々回、「1週間で全科目」「2週間で全分野」の話もして、その時に簡単なのが模試を受けることでした。

manebi.hatenadiary.jp

というわけで、まずは、模試をこわがらずに受けることをおすすめします。

模試の復習の一歩

さて、模試の復習は、定期試験とは条件がちょっとだけ違いますね。それは、「次の日がないこと」そして、「結果がすぐに返ってこないこと」。

だから、基本的には、焦らなくてもいいですよね。それに、くしゃくしゃにして捨てたくなる可能性も低い。1日1科目ぐらいのペースで復習するといいでしょうね。

だから、まずははやく解説に目を通すことが重要。でも、解説に頼り切ると成績はあがりません。それにこの段階では、どこまで理解すればいいか、困るんですよね。成績がよければいいのですが、あるいは難関校をねらっていれば、全部できたい、という感じになるわけですが、模試の種類や狙う大学によっては、全部復習するというのは現実的ではないですよね。というわけで、どう復習するかというそのあたりの話は後半で。

要は、

「試験を受ける」→「わからなかったところを解決する」

という流れがありとあらゆる勉強の基本。

問題集をやらずに、参考書や解説を読んでも仕方がないのと同じように、せっかくある解説はまずはしっかりとっておきましょう。返ってきたときに使いますよ

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目標は、偏差値でなく得点に。

とはいえ、「模試を受けっぱなしにする」のは、やっぱりもったいない。模試から学ぶことは多く、受けるだけでもいいですが、実際には、そこから成長したいですよね?

まず、ここで、掲げたいことは、

目標は偏差値でなく、得点にする、ということです。

たいていの場合、目標校は偏差値〇〇や、センター得点率〇〇%のような形で示されていますよね?

テストの得点は、平均点に左右されてしまうから、得点では意味がない、ということだと思います。

次の試験であれば、平均点が読めませんから、目標が偏差値になるのはわかりますが、今回の模試をベースにすれば、

  • 目標偏差値の得点が何点か調べる。
  • 自分の偏差値から何点足りないか調べる。

ことは簡単なことです。

模試で、必要なことが、「わからなかったことの復習」であるなら、もちろん満点にできることがベストですが、一番重要なのは、「合格レベルまであげること」ですよね?

だとするなら、

偏差値が〇〇足りない

ではなく、

得点が〇点足りない

としておかないと、何をどのくらいやればいいかわからなくなります。

センター試験もこれに近い生徒は多いです。たとえば次のような生徒が多いのですがどうでしょう。

私大をセンター利用でとりたい。

合格ラインは85%

国語は苦手で130点ぐらいをうろうろ。

得意の英語でなんとかカバーしたいな。

どうですか?自分もそんな風に考えていませんか?

まず、得点化してみましょう。

センター利用、85%といっていますが、3科の満点を調べたら、

国語200、英語200、社会100の500点でした。

85%が正確かはわかりませんが、正確だとすると、

425/500点が85%となります。

国語は130点をうろうろ、ですから、130点とすると、-70点です。

この時点で、合格点425点のためには残り300点で295点が必要です。

と考えてみれば、「無理」ですよね。

そもそも「英語でカバー」するって、85%とるのが普通ですから、

170/200にどれだけ上乗せするかっていう話ですよね。こういうことをきちんと意識しておけば、カバーはできないことがわかります。

だから得点で考えることはとても大事です。

合格まで届かないことはあっても、合格から遠ざかることはない。

得点にすると、もうひとつはっきりすることがあります。

偏差値=他人との比較‥自分ががんばっても、他人がもっとがんばれば下がる

現段階ではあまりないと思いますが、これから秋にかけて、急に弱気になるのは、そんな当たり前のことに気が付いてしまうからです。

この時期は「やればできる」

夏にがんばって「やった」

夏終わりの模試「やったのにあがらない」

→「みんなもがんばってる。だからやってもあがらないんだ‥」

という理屈です。

そんなことがあるはずがありません。

センターの過去問題をやる。できなかたった分野を復習する。その分得点があがる。

そういう作業をしている限り、合格には近づくだけなのです。だから、合格から遠ざかることはありません。

他人は関係ないと思えば、自分は単語ひとつ覚えただけでも、単語ひとつ分、合格に近づきます。

そういう考えになるためにも、

目標得点を決めて、そのために何点つみあげていくか、と考えるようにするのです。

目標得点をどの分野でとるか。

さて、そうなってくると、全体として何点足りないかがわかります。

その得点をまず、科目別に割り振る。

そして、分野別に割り振る。

というわけで、「夏まで単語」や「夏まで文法」なんていうことが、結構単純に語られますが、本当にそれで大丈夫か、ということを検証してください。

たとえば、文法が満点になったとしても、その分が10点であるとするなら、10点しかあがりません。そもそも文法満点というのははたしてとりきれるのか。

もちろん付随する得点上昇は見込めますが、少なくともそれは長文の得点であるはずですし、それが文法だけでとれるものでないことははっきりしています。

だから、次の模試で、文法だけやって10点あげる、ならいいですが、30点あげたいなら、文法だけではだめなのははっきりしています。

中学入試、高校入試でありがちなのは、国語でしょうね。

何を勉強していいかわからないから、「漢字」をやる。もちろん、いいことですが、漢字が10点しかなくて、現在6点とれているのなら、次もがんばっても4点しかあがりません。

つまり、何ができなかったか。何をする必要があるか考える必要があるのです。

目標得点が高い場合、「ここまでできないといけないのか‥」と気づくと思います。

目標得点をどうやって学習するか。

そうなってくると、学習方法が気になってきます。答えは、解答解説をみれば、のっています。

「なるほど、そういうことね」

となるかもしれません。

でも、この勉強法では、今模試でできなかった穴を解答解説でふさいだにすぎません。このやり方で学習するなら、次のふたつが合格の条件になります。

  1. 入試までに、入試で出題される事項があらかじめ出題され、それを確実に復習すること。
  2. そして、その問題を入試の時まで忘れずに覚えていること

さあ、大丈夫ですか?

まず1についてですが、模試と過去問題だけでこれをやろうとするなら、たぶん無理ですね。模試の回数は思ったより少ないし、5年ぐらい過去問を解いたところで、同じ問題が出ていないとすれば、6年目に全部出るとは思えません。

そして、仮にやったことがある問題があったとしても、そのずいぶん前にやった問題を覚えていられるか、というのは別の話です。

よく、予備校が、「模試(夏期講習)の問題が、〇〇大で出題!」なんて感じで宣伝しますが、せいぜい1問や2問の話で、そうだとして、それをちゃんと覚えているか、というとまた別の話だと思いません?(私は古典もやりますが、思っているよりは確かに扱った文章は入試で出会います。ただし、覚えているかは別問題ですよね)

となると、学習方法が重要。

できる人は「やったところが出る。」その仕組みは?

一言でいうと、

✖解説で、間違った問題を埋める

〇間違った問題の周辺全体を、参考書や資料集で埋める

ということです。

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私は国語なので、古典を例にして説明します。

たとえば、文法助動詞の問題が出たとします。

「む」が婉曲になったときの用法あたりが答えになったとしましょう。解説を読めば、

「む」には、意志・推量・婉曲などがあり、その場合分けなどが説明されているとしますよね。

がんばって埋めたとします。

次の模試で同じ問題は出ますか?もちろん、同じような文法の問題が同じような割合ででるでしょうね。

でも、それは、文法の違う問題が出る可能性が高い。

たとえば、完了の「つ」「ぬ」が出たり、反実仮想の「まし」が出たり‥

そうやって「わからない」ところを「つぶす」とやている以上、次の模試では、

「やったのに出ない」

になるわけですね。

そして本番では、断定の助動詞「なり」が連用形で「に」になるパターンがでる‥

こんな感じです。

でも、これを、周辺全体にパッチをあてていたら?

たとえば、

「ぼくは推量の助動詞を忘れているようだから、推量系の助動詞全体を復習しておこう」

とか

「私は、紛らわしい語の識別が苦手みたいだから、紛らわしい語の識別を全部やっておこう」

とか

「助動詞がだめみたいだから、もう一度助動詞の職能を確認しておこう」

とかだったら?

次の模試では、確実に出ますよね。だから、正しい学習をしていれば、

「やったところが出た」となる可能性が高い。

で、たとえば、1ができないときに、1~10までを復習したとして、次のテストで5が出たとします。でも、できないとするなら、また1~10までを復習する、あるいはできていたとしても、1~10までを復習する。

そうすれば、傷口にあてたばんそうこうは本番までに何重にもなっていますから、剥がれている可能性は減っていますよね。

実はこれが結構重要な作業です。ということは解説ではなくて、参考書にいかなければいけないわけです。

単語の理解については、これがやりにくい。そのうち、単語の学習方法については説明したいと思います。

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「わからない」のパターン

となると、解説を読んで、どのようにわからないかを分析する必要があります。それが、あなたの日ごろの学習方法の問題点なのです。これは最初に載せた定期試験の復習でも同じことを書きましたが、ここでも簡単に載せておきます。

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わからない といってもいろいろあります

ああ、あそこでやったのに…

これは、使っている参考書や問題集があっているということ。あとはやるだけ。復習するだけ。量を増やしたり、苦手と意識して定期的に復習したり‥。どうしても身につかなければ先生に説明してもらいましょう。

どうして、こんな問題が解けるの?

これはまずいパターン。使っている参考書が足りないというパターンです。これはできる人や先生に、聞きにいきましょう。聞くのは「どこに載っているのか」「何をやればいいのか」です。何かが足らないのですから、手元に学習道具をそろえる、なければ手に入れる、あるなら、それをやる必要があります。

何がわからないかもわからない

 こういう人もいますよね。これは意外と簡単です。

  1. まずは、模試や過去問題をやる
  2. できなかった問題を全部書き出す。「全部」は禁止。「全部」を「〇と〇と〇と〇と‥」と書き出す。
  3. 先生やできる人のところに持って行って、参考書や教科書を揃える
  4. 手元に使う参考書、問題集を並べる。見なければいけない場所も付箋をつけたりして、チェックしておく。使わない参考書や教科書と区別しておくとよい。
  5. ひたすらやる。
  6. 模試でチェック。どの「わからないか」をもう一度検証。f:id:manebi:20180614073946g:plain

学習を始める

というわけで、まず、やってほしいことは、

自分の学習道具を並べられるかどうか

です。

買っていても、開かないものは、使っていないわけですから、学習道具ではありません。それは除外する。いつも使っているのはどれか。

次に、それで合格点に達するのかをチェックする

この作業をちゃんとやってみてくださいね。

記録をつけて、「タスク管理」を身につけよう! 手帳術 

タスク管理の話をしてきました。これを実際に実行するとなると、手帳のようなタスクの可視化が必要になってきます。

簡単にいえばタスクを書き出す=やることを書きだす

タスクをつぶす=やったこと・やっていないことを見える化する

という作業です。

もちろん、これをPDCAサイクルの話でして、実際に成果と比べて分析する、ということになていくわけですが、まずはその第一歩として、どのようにタスクを書き出すかという話をすすめてみたいと思います。

 手帳を使う

うちの学校の合格者の講演会を聞いていくと、当たり前のことですが、次のことに気がつきます。

  1. 学習計画がある
  2. それを実行している。
  3. 実行できなかった場合、なんらかの行動をしている。

これが当たり前すぎる共通点です。塾に行っている、行っていない、ではありませんし、学校を信じる、信じないでもありません。

だから、

まったく塾に行かなくても受かる生徒はいるし、

塾にべったりになっても受かる生徒はいます。

(本当はどういう生徒が受かるかという話だと広がりが出て、条件のようにもなっていくのですが、ここでは省略します。)

いずれにせよ、共通点は、「計画」「実行」「分析・反省」というサイクルができあがっているかどうかです。

うちの学校では、手帳指導の中で行っていますが、正直にいうと、手帳を使ったかどうかは、合否にはあまり関係がないように感じます。大事なのは、手帳を使ったかどうか、ではなく、「計画」「実行」「分析・反省」というサイクルがあったかどうかです。

計画を作って、タスクを書き出す

理想的には、ゴール=目標を見つけて、そのためのタスクを考え、スモールステップの目標を達成しながら、調整していく、という流れになりますね。

これは、目標からの逆算になります。

当たり前のことですが、次のステップが必要です。

  1. 目標を立てる=できるだけ数値化
  2. 現在地と目標達成までの期間を考える
  3. それを達成するためのおおよそのタスクを考える
  4. そのタスクを期間ごとに割り振る
  5. スモールステップとなる目標を決める
  6. スモールステップの目標達成のためのタスクを割り振る

こんな感じでしょうか。

まあ、これができれば、「そりゃ受かるよね」という感じです。直感的な感じだと5%ぐらいの生徒はなんとなくこういう思考をもっています。

逆にいえば95%ぐらいの生徒は、厳しいですね。

そうすると結論的に書くと次の3択が浮かびます。

  1. どうせできないから、親や先生がタスクをおしつける。
  2. なんとかこういうタスク管理をできるようにする。
  3. 難しい大学をあきらめる。

こんな感じです。

1番のイメージでいきたいところですが、感覚的に(本当はベネッセからもらったデータがあるのですが、なかなかネットでは示せませんので)書くと、

  • 日東駒専・地方国立→とにかくいわれたことをきちんとやる。宿題ならきちんとやるで合格が見える=宿題中心
  • GMARCH・センター75%ぐらいの国立→わからないところをわかるようにする。わからないところを自分でつぶせるかどうか。=英数中心、英語は予習、数学は復習
  • 早慶最難関国立→自分から余計なところまで埋めていく。英数国とも予習・復習

なんて感じです。

自分の経験からしても、いわれたことをやる、ガイドしてやる、たたいてやる、というイメージではうまくいってGMARCHぐらいまでかな、という気がします。

とすると、1番はまず厳しくなりますよね。そこで浮かぶのが3はありです。

うちの子はどうも、そこまでは届きそうにない。知識つめこんでなんとかしよう、というなら、大学レベルを自分に合わせてくれば、いい大学はきちんと見つけられます。

そうではなくて、なんとかあげたい、となれば、タスク管理もできるようにしないといけません。

上に書いたようなことが、「そうなんだ。やろう」となるなら、親も苦労しませんが、高校生ぐらいで、はたしてできるのか、というのは不安でしかない。

とはいえ、やらせないかぎり、できるようにはならない。

悩ましいところですね。

というわけで、今、書いたことが理想とはいえ、できるようにするためにはどうするのか、というのが今日のお話の肝です。

計画をつくるためにタスクを書き出す

というわけで、順番をいれかえました。計画を作る練習としてタスクを書き出して見るのです。

もう一度さっきのものをシンプルにして書きましょう。

  1. 目標を決める
  2. そのためのタスクの全体像を決める
  3. 逆算して1日分をわりふる

でしたね。

今回の提案は

  1. とにかくやる
  2. やったものを記録する
  3. それが全体像と比べてどのぐらい進んだかチェックする

という発想です。

中学受験の場合、どうしても親や塾の先生が計画を立ててしまうというか、もともと立っている面がありますよね?でも、その作業を通じて、目標のためにタスクを管理する力をつけてあげることができたら、将来役に立つと思いません?

今回「タスク管理」というタイトルの時に、このブログの読者が増えているようなのですが、大人の皆さんからすれば、当たり前のことを子どものころに意識できていればって思いませんか?

というわけで、できない人の練習としてはまず、逆にしてみるということです。

記録する

難しいのは全体像から逆算すること。単純に総ページ数から日数を割れば、1日あたり、1週間あたり、1ヶ月あたりのページ数は計算できます。

問題は、それを本当にやったら、成果があがるのかということ。

あるいは「やる」とはどういうことかを考えること。

成績があがらなければ、

  • 量を増やす
  • やり方を変える
  • 教材を変える
  • 教材を増やす

などなど変更が必要になるわけで、そこを見越した計画が立てられるかということになると、ちょっと難易度が高くなります。

なので、まずは記録することだけをやります。

あまり、考えずに好きにやる。

やったものを記録する。どの教材をどのぐらいやたのか、どこまで進んだのか。

できれば、1週間ぐらいの中で1枚の紙にまとめるといいと思います。(もちろん、バーティカルの手帳なら見開きですね)科目別に色わけしたりすると、いかに自分の学習がかたよっているかがわかるでしょう。

これをみながら、来週の計画を「漠然と」イメージして、修正して取り組むわけです。

初期のものとしては、やりやすいですよ。すごく簡単な反省です。

「今週は数学ばっかりやって、英語は文法しかやっていないな。来週は古典とか理科とか英語は少しは長文をいれないと…」

みたいな感じです。

全体像は目次で=学習道具を書き出そう

ただし、こうしたことを反省するためには、「漠然と」全体像が見えていないといけませんよね。

そのための簡単な手段は、

学習道具を一回全部ならべること

そして目次を貼り出すこと

です。

すごく簡単な手は、

やらなければいけない学習道具を全部並べてまとめておくこと。

英語なら、これとこれとこれ。数学ならこれとこれ。社会はこれとこれ…というような感じです。

できれば、行動を具体化するとよい。

  • 問題を解く
  • 音読をする
  • 参考書をノートにまとめ直す
  • 覚えて白紙に再現する
  • 覚えて章末テストに取り組む

などなど…。

こうしたものが並べば、逆にいえば、1週間で取り組んでいない問題集がわかることになりますよね。だから、まずは、

やるべきものだけを一カ所にまとめる

というのが大事です。

次に、全体像をタスクとしてリストアップすればいいのですが、これは、一番簡単なのは目次をコピーして貼り出してしまうこと。量がおおくなるのであれば、シールブックのように目次をファイルしてしまえばよいです。

1週間経ったら、記録をもとに目次ファイルをきもちよく消していったり、上にシールを貼っていったりすればいいわけです。

これでなんとなく、全体像と進み具合のバランスが見える化されていくわけです。

分析=反省は試験との突き合わせで

とはいえ、タスクを実行しても、成績や成果とのつきあわせは必要です。

タスク=たとえば問題集を解く、を実行して、どのような成果があがったかは重要ですよね。

こうしたことも、「記録」をちゃんと残しておけば、

  • やった→成果があがった
  • やってない→成果があがらなかった
  • やった→成果があがらなかった→足らなかった
  • やった→成果があがらなかった→やった分野が偏っていた
  • やった→成果があがらなかった→やった分野がでなかった=気にしない
  • やってない→成果がでた→偶然。あるいはやればもっと伸びる

などなどが

簡単にわかります。

テストの結果=最近の模試はジャンルごとに平均と自分との関係など、詳しく分析してくれますが、平均を下回ったからだめだった、とは限りませんよね。

仮に平均を下回っていても、一番苦手な分野だとしても、

「前回よりのびた。それは、この記録の通り、やったからだ」

ということがわかれば、正しくすすんでいけます。

たいていの場合、結果は過程が反映されます。それも、ものすごく単純な原因であることが多いのです。

でも、記録が残っていないと、その単純な原因がわからないまま進んでしまうんですね。

そしてなにより、記録が残っていると前回のタスクの話と一緒で、成果が見えてうれしいんですよね。

 

というわけで、今回は「タスク管理のために手帳で記録を残そう」という話でした。もちろん、逆算でいける、と言う人は最初からそっちでいきましょうね。